『限局性恐怖症』ってどんな病気?原因や症状、治療について

限局性恐怖症とは

 『限局性恐怖症』は特定の対象や状況に対して著しい恐怖反応を示す状態です。「高いところが怖い」、「虫が苦手」など誰しも怖いモノを持っているものですが、その恐怖心が過度で日常生活に支障をきたす場合は恐怖症に当たります。『特定の恐怖症』『特異的(個別的)恐怖症』『単一恐怖』も概ね同じ症状を指します。

 

限局性恐怖症の症状

 限局性恐怖症は恐怖を抱く対象に応じて『動物型』『自然環境型』『血液・注射・負傷型』『状況型』『その他』に分類されます。それぞれ具体的には次のような症状になります。

動物型

 ヘビや虫、犬などが恐怖の対象。

自然環境型

 高所、嵐、雷などが恐怖の対象。

血液・注射・負傷型

 血をみること、注射をすること、負傷が恐怖の対象。予防接種や採血に対しても強い抵抗感がある。

状況型

 乗り物や閉所、暗所などが恐怖の対象。飛行機やエレベーターに怖くて乗れないなどの症状がでる。

その他

 窒息や嘔吐への恐怖が挙げられる。

 

限局性恐怖症治療

 限局性恐怖症の治療の目的は、患者さんの症状が改善し、支障なく日常生活を送れるようになることです。『薬物治療』と『精神療法』が一般的ですが、最適な治療は患者さんによって異なります。治療法がその方に合わないと効果がなかったり、悪化することもあります。加えて患者さんや周囲が病気や症状に正しい知識を持つことや、不安の原因を取り除くことも重要です。一人で抱え込まず、お近くの医療機関に気軽に相談してみて下さい。