『パニック障害』ってどんな病気?原因や症状、治療について

パニック障害とは

 『パニック障害』は動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を突然起こし、そのために生活に支障が出る病気です。

 

パニック障害の症状

 パニック障害の代表的な症状は『パニック発作』『予期不安』『広場恐怖』が挙げられます。それぞれ具体的には次のような症状になります。

パニック発作

 突然発症するのが特徴です。普段の何気ない行動の最中に起きる場合も、何らかの誘因がある場合もあります。

  • 突然、原因不明の激しい不安や非現実感に襲われる
  • 心臓発作ではないか、死んでしまうのではないかと思うほど激しい動悸が起きる
  • 電車に乗っている時や会議の途中、特に理由なく動悸や発汗、吐き気を覚える
  • 上記のような症状で病院に駆け込むが、いつの間にか症状は収まり、検査などでも異常がない

予期不安

 パニック発作を繰り返すと、『いつまた発作が起きるか分からない』という恐怖感を覚えるようになります。これを『予期不安』と呼びます。死や苦しみへの恐怖だけでなく、健康への心配(心臓病があるのではないか?)、周囲への不安(恥をかく、他人に迷惑をかける)など、さまざまな不安を含みます。

広場恐怖

 パニック障害に限りませんが、パニック障害と高確率で合併する症状です。予期不安が深刻化し、自分が発作を起こした場所に恐怖感をもつようになります。患者さんによって恐怖感をもつ場所は異なります。
 例えば、『電車やバスでの発作が原因で公共交通機関を避けるようになる』『買い物中に発作を起こし、デパートに行けなくなる』などがあります。

 

パニック障害の原因

 パニック障害の原因は完全にはまだ分かっていません。脳内神経伝達物質の分泌異常など脳機能異常、ストレスや過労など心理的要因、遺伝因子など様々な原因が複合して発症すると言われています。

 

パニック障害の治療

 パニック障害の治療の目的は、患者さんの症状が改善し、支障なく日常生活を送れるようになることです。『薬物治療』と『精神療法』が一般的ですが、最適な治療は患者さんによって異なります。加えて患者さんや周囲が病気や症状に正しい知識を持つことや、不安の原因を取り除くことも重要です。一人で抱え込まず、お近くの医療機関に気軽に相談してみて下さい。